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2020年6月10日水曜日

新たな教育・人材育成事業

<ミャンマー人道支援事業の補足資料>

外国人を労働者として受入れ始めた日本、
私たちがやってきたこと

平成の終わりに日本の外国人就労を巡って法改正が進み、多くの指摘や課題を抱えたまま、新たな「特定技能」の在留資格が設けられました。外国人に人手不足の現場で活躍してもらおう、というビザです。この制度については、最後に述べます。


当団体は、ミャンマーの子ども達への物資配布を中心とした支援を行ってきました。彼らが支援だけに頼らず自立できる事を念頭に、経済的な自立と社会的貢献の両立ができる大人になってもらいたいと考え、教育支援や人の育成事業を始めるようになりました。

私たちの支援先では、貧困から教育の機会に恵まれてない子弟が多く、若者の多くが村に残るか、村を出てもまた戻ってきます。”よい事”だと思いたいのですが、「他に選択肢がなく仕方がなくて」という理由であれば残念なことです。

「このままここにいたら共倒れとなる、せめて子どもだけでも学ばせたい」と、遠くの寺子屋に預けた親の願いむなしく、世代を経ても貧困のまま苦しさを繰り返す、という現状があるのです。

もし、村を支える若者に広い見分や、しっかりと身についた知識や技術、そして村や町全体を幸せにしたいという意欲と行動力があれば、村に明るい将来をもたらすことができます。時間はかかりますが、これが今の教育支援・人育て事業を始めた理由でした。

長い時間をかけ努力を重ねて、やっと日本とミャンマーで活躍する若者が出てくるようになったかな、と思っている間に、「ミャンマー人技能実習生失踪、人権無視の過酷労働で訴え…」などの報道を耳にするたびにため息が出てしまいます。
そして、”単純労働”でも働ける!というビザができて…。

日本に何しに行くの?

ミャンマー人は日本をめざし、日本の企業は外国人雇用を推進する…。経済活動を中心に日本とミャンマーの利害が一致し、都合よく利用し合うだけの関係にならなければよいのですが…。

新たな在留資格の前に「技能実習制度」がありました。今もありますが、そもそもその制度は、日本が「途上国への国際協力」を目的に、途上国の若者が日本の企業内で実習することで技術移転をめざすという制度でした。

この趣旨は、私たちの想いに近く、私たちの研修にも導入できないか、と講習会にも足を運びましたが、資金や規模の要件を満たさず、質問しても相手にもされず断念しました。

しかし、数年の間にこの技能実習制度を巡って問題が続出。外国人が騙され、安月給でこき使われるといった報道が目立ちますが、一方で、外国人側が会社や日本人の足元を見てずるい事をやる、違法なことも平気、犯罪も犯してしまうという事も多々起きています。
あるいは、過剰な優遇で上げ膳据え膳になって勘違いさせてしまったり、同じ職場で働く日本人社員が不満になり、それがイジメにつながったりすることも…。

陽月堂(株)で働くミャンマー人が、ミャンマーの若者によく話をしていました。高いお金を借金して日本語学校に数か月行って、「介護なんかしたくない」と言いながら、受入れ企業が決まるのを待っている、日本に何しに行くの?恥かきにいくの?と。それはこういう理由があるからなのですね。

私たちがこれからできること

当団体の教育支援・人材育成の研修は、入門日本語を母国で学ぶ段階から対象を絞っています。更に積極的な学生には、日本語力アップや生活向上の意識付けを効果的に行うため、日本人と共同生活をし、学習や奉仕活動を共にする体験をしてもらいます。

語学の習得には、その国の文化や習慣、社会的な背景や国民性を生活の中で体感する事が一番の近道です。同時に、日本人との共同生活は、衛生的観念や環境整備への意識をシフトさせ、知識・知恵・工夫も自然に身につくことから、技能や活用能力を培うキャリア教育の場としては最適だと考えています。

こうした研修は、これまでに通算で言えば100名近くを日本に招いてきました。一度来て終わり、という人もいますが、来日の体験を活かして、村や孤児院、学校等で積極的に奉仕活動をしたり、私たちが現地で活動の際に現地スタッフとして参加する人も、特にミャンマーに多くいます。

短期的な研修では、ある程度の効果は見込めてもそれは限定的です。NPOの研修は日本滞在ビザの限度が3か月迄と限られており、特に語学や技術的な事に関しては短かすぎて、習得したことを活かせるようなレベルには至りません。一方で、途切らせることなく長期間学び続けた人は、素晴らしい成長と活躍を見せてくれています。

当団体の有志が立ち上げた陽月堂(株)の設立に関わり、現在は代表になって活動を続けているミャンマー人もいます。その人の故郷の村では、継続的な農産業事業を行えており、日本人との交流事業も毎年行っています。村では日本との繋がりを深く感じてくれる人も増えてきました。

こうした事例を踏まえ、強い意欲のある若者対象に、日本語留学の援助を3年前から始めました。今年、また1名が日本語留学を終え、陽月堂に入社する事ができました。このやり方は、年月を要し、本人の強い意思と相当の努力も必要、一人だけにかかる費用や時間、労力も必要です。
また、この段階まで頑張れる若者の数は少ないのですが、地道に努力を続ければ少しずつ変化に繋がってくるということを感じているところです。

自立支援の仕上げまで…

この技能実習制度の後に出来たのが「特定技能」という新たな在留資格…ビザです。技能実習制度は、国際協力だなんて言いながら実態は違う!だから、日本の労働力・人手不足を補う目的だと言っちゃおう!と。そして、日本人と同等の待遇をせよ、それに加えて生活に困らぬよう保護し支援せよ、ということのようです。

これで「平等」、ということなのでしょうか。技能実習制度の悪い例はたくさんあげられましたが、まともにやっている企業さんの立場ないですよね。また我々のように、その趣旨通りにやりたい!と願っても、力も金もなければ導入不可、というのも残念すぎます。

何か大切なものを置き忘れ、利害だけの関係になってしまうと社会はどうなるのか、日本人は日本人同士で既に学習してきたと思っていましたが…。
どうも、この「特定技能」制度の趣旨には賛同することができません。実際、導入している会社は少なく、労働者として安易に外国人を雇うことに抵抗がある会社はまだまだ多いと思います。

制度の趣旨に賛同できない=やらない、といった白か黒かではなく、正しくないことを少しでも食い止め、正しく活用するためにはどうするか…。そもそも自分達の目的は何か。そこを踏まえて、活用するにはどうするかを考えてみました。

この新たな「特定技能」の在留資格により、短期的にしか行えなかった体験学習を実務を通じ実践で長期的に積むことができる有用な制度と捉えてはどうかと。もちろん、本人にもしっかり説明と理由、背景を伝えることは大前提です。

これまで同様、厳しい環境下でも"本気で人々や地域、国に貢献できる自分"を目指して頑張れる若者を対象に学習機会を提供することは継続します。そして、次の目標を日本語留学として、現地法人や陽月堂と協働で援助。そこから適性を考え実務経験が積めるチャンスとして、新たな特定技能制度が活用できると考えています。

陽月堂は、技術や技能を身につけ、同時に日本から感謝されるようなミャンマー人が一人でも多く増えることを願い、外国人と企業の両方を支える役割を担う『登録支援機関』として法務省に登録しています。この制度の活用に欠かせない機関を担います。

また、陽月堂は、ミャンマー人技能実習生を雇用中の企業さんにも協力し、日本で働くミャンマーの若者のサポート事業も行い始めました。

近い将来、彼らが自立を果たし、支援物資の手渡しを基本に行ってきた当団体の支援事業が本当に不要になることを願い、同時に、それまで培われていく日本との深い絆が、我々日本人の次の世代に繋がっていくことを心から願って、この事業を引き続き推進していきたいと考えています。

互いの特性や得意なことを活かし合いながら、互いの国を尊重しあい、同じ仲間として協働することができてはじめて、これまでの自立人道支援が実を結んだと言えるのではないでしょうか。

2019年7月1日月曜日

第16期 人道支援事業ー人材育成・教育事業

第16期 平成30年度(ミャンマー人道支援)

事業種:人道支援事業ー人材育成・教育支援事業

事業名: 2018年度人材育成・教育支援事業
開催日: 2018年7月1日~2019年6月30日
従業者: 4名
人道支援事業/人材育成・教育支援事業

事業/収支報告
事業種: 人道支援事業関連事業(平成30年度 第16期 H30/7/1~R1/7/31)
事業名:
1.人材育成・教育支援事業(日本国内)
2.人材育成・教育支援事業(海外支援先)

対象者:  
  1. 当団体の現地自立人道支援事業の活動に関わり、リーダー的役割を担い、意欲的に事業に取り組む者の中で日本で体験学習をすることにより、母国での活動促進につながると見込まれる者、又はその中から日本留学等を目指す者 
  2. 孤児院、学校、貧困村等不特定多数の貧困層の中で、学習意欲があり、社会奉仕活動に積極的に取り組む、当団体が設ける募集条件に該当する者 
事業内容 (日本国内) 

1.平成30年7月27日~10月23日  

※当初は2名来日予定⇒直前に身内の不幸があり取消し 1名:Jimichi Myanmarの大工部門の社員Myo Oo Hlaさん来日 
●専門分野で見学や体験ができるよう、日本の材料・道具等の市場調査、当団体拠点内の大工仕事をボランティアと共に体験(窓の修繕)、賛助会員の自宅や社屋等訪問見学、他は拠点にて日本人と協働生活し料理や交流も楽しんでもらう。 観光も姫路城など本人が希望した建物を見学。
2.平成30年12月9日~2月3日 
2名:縫製プロジェクトチームMyan Mo SiさんとKhin Myo Winさん来日
●古い着物生地をリフォームしてスカートやセット物を作る技術を拠点内にて指導、協力者より数点の作品を作らせてもらえた。これまで数回の来日経験があるが、今年初めて年末年始を過ごしお正月を体験してもらい日本人協力者や奉仕者との合宿や協働を通じて親睦を深めつつ、品質向上意識を更に高めてもらえた。
事業内容 (海外支援先) 

.令和1年4月1日~9月頃まで見込 
3名:貧困層の多い農村部支援先から募集し、真に意欲と強い意志のある3名を選出、Z村のMin Oo氏が運営している私塾の校舎にて日本語の基礎学習を開始、3名で寄宿し田んぼプロジェクト(孤児院への米)等の社会貢献活動に参加しながら日本語能力試験N4を第一段階としてめざして学習する。
●学習用教材、文具、机、寄宿舎や教室の改装、教員の人件費、寝具、衣類、生活費・食費等を支給
主な実施場所:日本国内(主に活動拠点)、海外はミャンマー(Z村)
総勢約30名のボランティア

事業費用途金額
国内実施の教育・人材育成事業費
海外実施の教育・人材育成事業費
\995,822
\517,736


合計事業費\1,513,558

2017年6月30日金曜日

第14期 日本語学習者への教育支援

第14期 人道支援に関わる人材育成事業

事業種: 人道支援事業
事業名: 自立を目指す日本語学習者への教育支援と日本文化理解推進事業
開催日: 通年(2016年7月1日~2017年6月30日)
従業者: 20名

 事業内容:

支援対象:
  1. 当団体の支援先ミャンマーやスリランカ、カンボジアで自立と平和推進のリーダーを目指し日本語を学習する青少年
  2. 支援先国で、当団体の自立支援事業に関わり共に事業を意欲的に参画する人々
主な事業内容:
  • 教育支援は、当団体が自立人道支援の目的を達成するために、最も重要としてきた事業活動の一つである。貧困を理由に就学できなかった子ども達、或いは、困難な状況下でも熱心に学習に取り組む学生、そうした子ども達を受け入れる孤児院・教育機関、低賃金や無報酬で教育に熱心に取り組む教育者などを重点的に支援してきた。更に、これら支援の受益者の中で、他者への奉仕や村・社会の平和推進に関心をもって当団体の支援活動に積極的に関わり、当団体の一員として国際協力や人道支援活動への貢献を望む志のある青少年には、日本語学習の機会を提供してきた。
  • 本年度は、当団体の活動拠点をカンボジアから日本に移したことから、海外への訪問支援が減少したが、一方で、ミャンマーやスリランカから日本語学習者や現地で行う事業に参画する人々を主な対象として招へいし、或いは関係団体等の招聘や個人訪問で対日した関係者を対象に、日本での文化体験学習や当団体の国内社会奉仕活動、日本人との交流事業などを提供する機会を増やした。
  • 事業では主に、見学や体験学習、日本人との合宿体験や交流会等を通じて、日本の互恵、利他、感謝、勤労、尊重といった精神文化に触れてもらい、日本語学習と当団体の理念への理解を深め、それぞれに関わる事業活動に活かしてもらえるよう啓発している。
  • 今後も、当団体が目指す、支援を与え・受けるだけの関係ではなく、互いに尊重し物心ともに豊かになり真の自立が叶っていくよう、新たな拠点を活かし、その基盤となる心の学習と向上心の啓発を開発途上国の青少年に継続して提供し、自らの経済的自立のみならず、母国の平和と発展に活かせる人材の育成に努めていきたい。


京都こころ館学生交流会
1)H28.10~12月
ミャンマーから、当団体が協力し設立されたJimichi Myanmar Co,Ltd.(以下JMC)の社員を招き、NPOと企業との協働事業構築の意見交換や学習会を実施、同時に関連NPO団体との交流、奉仕活動参加、日本語学習支援等を行った。







入学式 Saw ThanWinNaingさん
2)H29.2~
ミャンマーでの人道支援事業に関わり、またJMCの社員として社会貢献企業内での活躍と貢献を目指し、日本語習得と日本文化理解を求める青年に対し、教育支援として日本語専修学校への留学学資を給付、当団体の奉仕活動に参加することを条件に拠点で居住してもらい、学習や日本での生活に関わる指導を行っている。
※この奨学金給付には、公益財団法人公益推進協会の「ダーナ・パティ基金」から受けた助成金の一部を充当した。

3)教科書提供
スリランカやミャンマー、オーストラリア(対象はスリランカ人)で、日本語学習に取り組む学生や、教育を担う私設学校に対し、日本語学習の教材を提供。要望に応じて国際郵便で発送したり、持参したり、来日者に提供するなどの支援を行っている。



N3合格報告 Sajiniさん
4)H29.6
スリランカの現地協力団体の代表者とこれまでに当団体の招へいにより来日経験のある学生ボランティアが、母国で日本語を学習し、日本語能力試験N3に合格。報告のために自費で日本の当団体拠点を訪れてくれ、交流会や奉仕活動に参加してもらい、教材や母国での支援活動に対し、支援物資を提供した。



収支報告:
(1)H28.9~12月
来日渡航費、滞在に関わる費用2
学生交流会参加、消耗品等
\355,280
\36,821
3か月滞在

合計¥372,601
(2)H29.2~
来日滞在に関わる交通・滞在費
日本語留学支援(学資奨学金)1名
\364,299
\727,000
来日渡航費、国内交通費通学等半年分
YMCA専修学校日本語学科(SawThanさん)
合計¥1,091,299
(3)教材提供
教材購入
\21,917
※EMS送料含まず
合計¥21,917
(4)教材提供
2名国内移動(東京⇔岡山)等\116,890
航空券変更、国内線
合計\116,890

2016年2月19日金曜日

第13期 2月ミャンマー人道支援


事業種: 人道支援事業
事業名: 2016年2月ミャンマー人道支援 
開催日: 2016年2月6日~2016年2月17日
従業者: 7名
受益者: (事業内容参照)


 事業内容:

支援・訪問先:
  1. 継続訪問支援村・支援物資~マーケット事業
  2. 奉仕センター事業支援
  3. SPT孤児院・小学校支援
  4. エヤワディ州C村農産業事業
  5. 植樹
主な事業内容:
  • 長年継続支援を行ってきたZ村、KT村、K村に対し、村の貧困層支援と医療支援のための資金援助、及び支援物資の配布を行った。今回は、協力NPO団体等が主催した奉仕研修会の参加者が、研修の一環として当団体の人道支援活動に参加し、物資の持参や仕分けを行った。3か所の村に物資提供を行い、残りの物品は現地マーケット事業に役立ててもらった。今回より新規にエヤワディ州のC村でも希望者が現れ、運営方法について指導も行った。
  • 長年、現地の訪問支援活動を行う際に利用させてもらってきたヤンゴン市内の寺院内に、奉仕活動を希望する一般市民(日本人を含む)の宿泊施設を兼ねたセンターの設立が計画され、参画要請を受けた。まだこれから建設計画を立てていく段階だが、今後、事業に対して出来る限りの資金援助、施設の運営や活用方法の提案等を行い、特に海外からの訪問者が活用できる拠点となるよう、カンボジアのDACC運営協力の経験を踏まえ、提案やアドバイスを行っていきたい。今回は、その前準備段階として、既存の施設の一部を改修し、計画を進める関係者・団体が臨時拠点として活用できるよう備品や設備などの整備を行った。
  • モン州のSPT孤児院より支援要請があり、前回同様、当団体が農業支援を行っている村からの米を買い取り支援し、孤児院に配達してもらった。また、近隣地区にある小学校からも継続支援の要請を受け、ノートや文具等を届けた。
  • 農業産業事業を開始したC村を再び訪問し、プロジェクトの進行状況を確認した。奉仕研修参加者にも同行を促し、現地の状況を直接見てもらうことができた。また、この村の受益者と共にモン州にある当団体が購入協力した空き地にココナツの植樹を行った。引き続き村の人々と信頼関係を深めつつ、必要な生活支援、技術支援を行っていきたい。

農産業プロジェクトの村
植樹



 収支報告:

事業予算 <レート$1=\118.03 K1=\10.4>
人道支援事業
奉仕センター事業支援
交通・運搬費用(植樹等)
孤児院/小学校支援
総合農業産業事業
通信費(電話カード)
植樹・植樹の周辺村
継続訪問支援村
¥285,023 
¥169,805 
¥277,269 
¥244,442
\11,538
\19,231
\230,769

合計¥1,238,077

2016年1月27日水曜日

人道支援活動の人材育成

カンボジアの活動センター、DACC(現地NGO・Hope of Cambodia、シェムリアップ支部)では、通年さまざまな活動が行われています。当団体も、主にミャンマーから拠点を訪れ、短期~長期に滞在研修を行う人達の支援を行うほか、通年の拠点運営、地元住民を対象とした人道支援や奉仕活動の事業を応援してきました。

他の事業活動が短期訪問型であるため、事業期間や場所、対象となる人数や事業費などは、毎回訪問ごとに報告をまとめられますので、ご報告やご紹介もしやすいのですが、DACCの事業はそういう意味では通年、地道に生活を通じた活動が多いため、なかなかご紹介もできていません。

日々の様子は、DACCに常駐して活動をしているグローバルハートスペース(GHS)の活動レポートブログに掲載されています。駐在スタッフの日誌的な記録ではありますが、日々の様子がよく分かります。ご関心のある方はご覧ください。



DACCでは、事業も他団体と共同実施や間接的な協力で行ったり、いわば短期間にイベント的に行われる事業と異なり、事業成果もすぐに見てとれる内容でもないため、ある程度期間が経過してからのご報告となってしまいます。

DACC事業の一番の成果は、長期に日本人と東南アジア人が共同生活をしたり、或いは日本人同士が現地の生活を体感することによって、現地を知り本当に必要な活動を認識することができることでしょう。互いの信頼関係を深め、同じ志と共通認識をもって各地で活動できる仲間が日本やアジアにできていくことの成果は計り知れません。

平成26年7月~今期に入ってからこの半期の間、DACCで実施した事業の中で、CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンが実施、或いはサポートした主な事業をご紹介します。

鉈の使い方も難しい~
8月には、GHS主催の毎年恒例の奉仕体験リトリートが実施され、当団体創設者のガユーナセアロが講師として招かれ、4日間の合宿による研修が行われました。当団体がミャンマーで推進している農業産業プロジェクトの一環として取り組んでいるココナツプロジェクトの担当でもある、ウィンさんが参加者の皆さんにココナツオイルが作られる工程を体験して頂き、村の人達が手作りしている状況を紹介し、事業の説明を行いました。

村でココナツ事業に取り組む村の人達
参加者の若い男性陣がよってたかって作業しても、一つのココナツを割るだけでも最初は30分以上もかかってしまう状況で、みんな汗だくでした。日本では、なんでも商品になったものしか手にすることができず、そのプロセスにどれだけの労働力があるかは感じる事ができません。日本の人たちと、有り難さを感じるだけではなく、世界の経済格差や公平な取引について語り合うよい機会となります。


また、8月の終わりには、ミャンマーの村から3名がDACCを訪れ、反対に私達が日本の皆さんと行っている事業の様子を体験してもらったり、日本人と共同生活をする中で私達の生活習慣を体験してもらったりしました。
電気がなく、材料もそろいにくいミャンマーの農村部で実施可能かどうか、色んな手作り品の実験や研究もDACCで行う大事な事業の一つです。それらも体験してもらうことで、相互理解が深まります。
CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンでは、研修に訪れるミャンマー人の渡航や滞在費をサポートし、技術や生活に関わる指導、必要に応じた日本語指導を行っています。

村では、若い人達の育成を望み、研修実施や体験学習の希望がありますが、常に村の代表から申し出があり本人の希望あって少しずつ受け入れを行います。9月からは、この村から17歳の少年が手をあげ、DACCで頑張っています。

愛称はタッパー(本名の音から)、有司(本名の意味から)と呼ばれ、頑張っています。周りが大人ばかりだったり、同じレベルで勉強する相手がいないので、少々日本語の学習はのんびり気味ですが、現在もDACCで頑張っています。


11月からは、日本を訪れ、国内の事業活動に参加したり、拠点で実施している事業活動を手伝ったり、日本語学習を含めて約2か月間滞在しました。

時期を同じくして、スリランカから現地協力NGOの学生ボランティアとしても活躍中で、DACCにも3カ月研修滞在の経験があるサジーニさんも日本を訪れることになり、一緒に福山のハートスペースで日本人と共に体験学習を行っていました。
日本語のレベルは、サジーニは独学で日本語を学んで2年、母国スリランカでは学校にも通っており、日本語能力試験にもチャレンジ中とあって、タッパー君は全く追いつきませんが、周りが日本人だけだった環境よりもよい刺激になっていたようです。

今では、独学で日本語能力試験1級も合格し、事業担当を担い、カンボジア、ミャンマー、日本でも活躍中のウィンさんも、振り返れば17歳のころから頑張ってきての今があります。こうした若者の芽はいつどこでどんな風に咲いてくるのかは分かりませんが、次の世代に学習の機会を提供し、知恵を伝え継承していくことを引き続き行っていきたいと思います。




2014年5月9日金曜日

縫製プロジェクト研修のご紹介

当団体が設立以前より15年来継続支援を行ってきた、モン州にあるSPT寺子屋養育施設内(0歳~18歳/600~800名寄宿)で実施中の縫製プロジェクト。当初、寄宿中の子ども達用の数台だったミシン室から広いミシン工房に拡張し、更には電動ミシンを導入して職業訓練させたい、という施設とそこで頑張っている教員候補生(19~24歳)を応援しようと、カンボジアのDACC拠点を活用した5週間の研修が実施されました。

当団体からは、電動ミシン(日本よりJUKI職業ミシン)4台、設備や教材、事業資金提供で事業協力を行いました。施設に常駐している特非)グローバルハートスペースのスタッフや、ミャンマー人の駐在者みんなで協力し、パターン作成、ミシン縫製技術の学習だけではなく、平和・環境学習、日本語学習などが行われました。

研修後の学生達が、ミャンマーの施設に戻り、学んだことを活かしていけるよう、また、施設内で子ども達に指導したり、施設内のミシン工房のマネジメントや経済的な自立を願い、引き続き協力していきたいと思います。

研修の日々の記録ブログはこちら

縫製プロジェクトの概要はこちら(PDF)をご覧下さい!



2014年3月13日木曜日

日本語1週間研修終了(2014年3月期)

1週間の研修が終了しました。ほとんどネイティブ日本語の聞き取りや会話ができないところからのスタートでしたが、以前当団体の研修で学習したメンバーが通訳ボランティアに入り、また、日本の訪問経験が豊富なスタッフが文化紹介の授業を担当するなど、フォローを入れながら研修を進めました。

1日の担当、共同生活の目標、自分で意見を述べる、発表する、など、初めての体験ばかりだったようですが、日本語学習だけではなく、ディスカッションの時間を設け、簡単なトピックに感想を述べる、グループで話し合うこと等も行い、それらは母国語+通訳を入れながら行われ、充実した毎日でした。

こうした研修が実施できることに、たくさんの協力があり、互いへの感謝を感じること、他国や異文化を知る、その中で母国の素晴らしさを知り継承していくことの大切さ、等が、ミャンマー人のスタッフから学生に語られたことは、非常にうれしく、また学生からも来年も是非やってもらいたい、という要望もあって、1週間の研修は成果があったと思います。

今回、学生が6人に対し、教員も6人というマンツーマン状態の贅沢研修になりましたが、教員スタッフの人材育成の意味では、現地スタッフが積極的に取り組み、母国の若者に学んできたことを伝えようとする姿は嬉しく、意義のある研修となりました。

日本企業の進出が進み、若者に就職の扉が大きく開かれてきたところですが、それによって国内の貧富の格差が広がってきているのも現実です。ゆとりのある家庭、厳しい家庭と学生の背景は様々なようですが、本気で頑張る学生に格安で日本語を教えるMirai学校を今後も応援し続け、またこうした学生が育ってきた時に研修を実施して行きたいと思います。

2014年3月5日水曜日

日本語1週間寺子屋プログラムスタート

この度、ヤンゴン郊外にあるお寺のご住職にお願いをし、特別に寺院内の建物を借り、日本語を学ぶ学生を対象に、1週間の研修プログラムをさせて頂けることになりました。

今回の当事業には、ボランティア教員として、NPO法人グローバルハートスペースのカンボジア駐在メンバーが手を挙げ、協力参加してくれることになりました。学生たちは、当団体の研修プログラムを経験した現地メンバーが独自に立ち上げ運営している、Mirai日本語学校に通う生徒です。

研修は泊りがけで1週間、朝から寝るまでびっちりとスケジュールが決まっていますので、Mirai学校の中でやる気のある学生を募るところから始め、今回は6名が参加。日ごろのクラスではビルマ語で解説しながらの授業ですが、この期間中は日本語だけで生活しながら勉強を進めます。

日ごろの学習成果を生かしてもらうと同時に、教員スタッフにも授業を参考にしてもらい、今後の授業運営にも役立ててもらいたいと考えています。また、この研修経験を通じて、日本語や日本人に親しんでもらい、将来、日本企業で仕事をしてみたい!と希望を持ってもらえることを目標に研修をすすめていきたいと思います。

プログラム概要

<スケジュール>

6:00
 起床
7:00
 朝食
7:30
 そうじ・準備
8:00
 朝礼(全体テーマ・係り)/けん玉
8:30
 授業① ことば(70分)
9:40
 授業② 文法(70分)
  自習(復習)
11:30
 昼食準備
12:00
 昼食~片づけ
13:00
 授業③ 文化学習・歌(30分)
13:30
       日本の生活(30分)
14:00
 授業④ 漢字の成り立ち(30分)
14:30
       習字(30分)
15:00
 トイレ休憩
15:10
 ディスカッション(30分)
15:40
 マイエンザ等環境生活学習ワーク
17:00
 水浴び
18:15
 夕食~片づけ
19:30
 授業⑤ 聴解(70分)
20:40
 自習~まとめ
21:30
 分かち合い(発表)
22:00
 終了
22:30
 消灯

2014年1月11日土曜日

新♪日本語研修事業スタート

2009年日本語学習&技術研修プログラムをスタートしてはや4年。その最中は、研修生もさることながら、教え役を担った日本人ボランティアも大変!”泥まみれ”のような研修でした。また、あれだけ無我夢中でやったけれど、果たしてどれだけの事ができたのだろうか…、そんな疑問と闘うことも今だ頭をよぎります。

スリランカ研修中のティンティンさん(右)
しかし、やってよかった♪と思うことももちろん沢山あります。その一つが、研修に参加したティンティンさんが、自宅で日本語の塾を始めたこと。ミャンマーの大学で日本語を4年学んだ彼女は、スリランカ研修にはフル参加ではありませんでしたが、2年に渡り1か月ずつ参加。当団体の現地スタッフとして縫製プロジェクトを長年担当してもいます。日本語を全く知らない孤児院からの学生達に、「あいうえお」から日本語を教えてくれたのも彼女でした。

教え子を連れてボランティア参加するティンティンさん
そのティンティンさんが、2013年5月から塾を開始し、年末には「Mirai Japanese School」と看板を挙げて本格的に取り組んで頑張っています。これは、当団体の事業活動の「お手伝い」ではなく、全く彼女個人の意思と努力で事業を立ち上げ実施していること。カンボジアの活動拠点DACCに1年駐在し、いろいろ考えた末に自分で実践したことはとても嬉しい事です。



現在も、ミャンマー国内での縫製プロジェクトサポートを継続しながらも、日本語学習を希望する学生達に日本語を教えています。2013年12月のミャンマー訪問時には、その学生の中でボランティア希望を募り、日本人ボランティアの手伝いもしてくれました。

塾では裕福ではない家庭の子ども達が大学進学を目指し、将来を夢見て日本語を学んでいるとのこと。わずかな学費を受け取りながら塾を運営しているティンティンさんを応援したいと考え、Mirai Schoolの学生を対象に、1週間だけ日本語ネイティブと合宿する研修を行う計画をたてました。

詳細は『日本語1週間寺子屋プログラム』の概要をご覧ください。