2017年2月17日金曜日

日本語テキストのサポート有難うございます

CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンでは、ミャンマー、スリランカ、カンボジアなどで、自立を目指して日本語を学ぶ若者を、様々な事業で援助してきました。かれこれ10年になると思います。日本語学習は、人道支援や自立人材育成の事業に含んでご報告しておりますので、一つ一つの協力をご報告できずにいましたので、改めてここでご紹介させて頂きます。

日本語の学習は、日本に生まれ日本語を自然に使っている日本人にとっては、なかなかピンとこない事も多いと思います。それでも、語学習得がなかなか困難ということは、日本人の英語学習を思えばご理解頂けると思います。

とかく日本人は外語習得が苦手と言われることも多く、一方、外国の人はあれよと言う間に外国語を覚えてしまう、というような話をよく聞きます。しかし、実際に外国に行って普通の生活者に多く触れていると、どこの国でもできる人はできるし、できない人でもできるようになるために相当な努力をしていることも見えてきます。何人であろうと、そこは同じだと思います。

日本語を教えながら、日本語の難しさを挙げればきりがないほど複雑な言語だとつくづく感じますが、日本語学習者にとって最大の難関は「日本語能力試験」に合格する、ということだと思います。いくら日本語が理解でき多少話せても、日本語能力の基準は、この試験のレベル(N5~N1まで)で評価されるからなのですね。

日本人が、試験英語はよくできても話せない、と言われる事も少なくないですが、彼らは反対に、話せても試験日本語ができないとダメ、なのですね。

この日本語能力試験ですが、試験自体が日本流にとても厳しいチェックのもとで行われます。申込から当日まで、手続きも日本的で詳細かつ複雑です。試験の案内文にるびはつけてありますけれど、理解は難しいでしょうね。主に語学学校などの先生がまとめて生徒の受験をサポートされるのだとは思いますし、私達も毎年この手続きも行っています。

受験当日は、時間に遅れると会場に入れないのはもちろん、持ち物検査から所持品置き場まで決められており、管理者が数名テスト会場を始終巡回するそうです。終了の合図で鉛筆を置かなければその時点で失格!もあるそうですよ。イエローカード、レッドカードのようなものもあるようです。それぐらい厳しいものだからこそ価値もあり、就職の際等に評価する基準として採用されるレベルなのだろうとは思います。

そして、試験内容は毎年更新され、設問内容や回答は一切公開されません。試験用のテキストもその都度変わり、レベルもどんどん上がります。日本語学習サポートを始めた当初は、同じ教科書を繰り返し使っていましたが、試験を受けるとなるとかなりの違いがあり、回答の仕方や設問パターンまで変わるので教科書を変えないと試験日本語はマスターできないのですね。皮肉を言えば教科書を作る会社はいい商売になるなぁ、と思ってしまいます。

特に試験レベルがなくても話せたらいいのでは、とも考えましたが、当団体が支援しているのは、貧困等の理由により教育が受けられなかった子ども達がほとんどで、彼らが1つでも合格証明書を手にして満面の笑顔を見せるのを見ると、やはり大事な励みになるのでしょうね。また、実際に中学しか出られなかった子が日本企業に就職ができたのも日本語能力試験のレベル取得のおかげでした。

こうした理由で、テキストは毎回必要になり、学習者個人や、現地で開校させた日本語教室や研修事業等で購入してきました。それを知った当団体の賛助会員であるSさんが、それならサポートさせてもらいたいと申し出てくださり、必要な際に連絡をさせて頂き、買って送ってくださっています。本当に有り難いです。それだけでは足りない事も多く、皆さまからの寄付金で購入させても頂いております。

下記は、先日スリランカに送ったテキストを受け取った学生からの写真とメールです。カンボジア、日本に数回招待し、日本人ボランティアと共に生活したり活動参加したりしながら日本語を学習し、N3まで合格しています。この夏に日本に招待し、次の日本語能力試験にチャレンジしてもらい、日本とスリランカの架け橋役になってもらいたいと楽しみにしています。引き続き、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。


あみかさんへ、

私は  N2の 本を 頂きました。とても 嬉しい です。とても 早く いただいて 私は 家にもどって びっくりしました。とても 嬉しい です。せアロやあみかさん、みなさんに 本当に ありがとうございました。素晴らしいです。新しい 本の によいも まだ あります。
わたしは いただいた N2の 本を 勉強して 試験を 合格します。
本当に ありがとうございました。

サジ二