2020年1月26日日曜日

令和元年9月 スリランカへ車いすを届けようレポート(酒井)

2014年からスリランカへ車いすを届けはじめ、再び16台の車いすが手元にありながら数年がたち、今年こそは届けたいという想いで皆様の多大なるご協力のもと届けることができました。

スリランカいつ行くの? いけないけど準備はどうする?など皆様のお声掛けや輸送にあたっての梱包や資材集め、車いすの修理等、また、総額285,511円の寄付金を頂き皆様のご協力があってこそ実現いたしました。本当にありがとうございました。
 
今回、亜弥迦さん、ウィンさん、私を含め6名で渡航いたしました。参加数はすくなく少数精鋭?とはいきませんが、自分たちの実力でできることを一生懸命にするということに集中できました。支援物資つくりも現地のスタッフと協力し言語は通じなくともこういう時は不思議と一体感があり楽しいものです。

スリランカ国立コロンボ病院の整形外科病棟では、ヤシの木からの転落、交通事故の患者さんが入院しており車いすが必要な患者さんに直接お渡しすることができました。患者のベッドの横に車いすを持っていくと、その患者さんは何度も手お合わせ、そして動かない身体で腕を伸ばしベッドの横に置かれた車いすを撫でて握り離しませんでした。どれだけ車いすを必要としていることか。脊髄損傷の場合は、車いすがなければ寝たきりになってしまいます。

車いすに乗り身体を起こせるだけでも見える風景が変わります。日本では、当たり前のように車いすがありますが、まだまだ厳しいスリランカの現実です。

また、村の病院では、コンクリートの建物ですが、柱と背の低いついたての様な壁で窓はなく日本では考えられないような作りです。しかし、その病院はスリランカの無償診療病院の中で優秀な病院として表彰されたそうです。

院長は、患者さんに対してとても熱心で一生懸命な方で、英語の説明で意味は理解できなくとも、やさしさと温かさと強さと人柄が伝わってきました。また、スタッフの方々の笑顔も素敵で、同じ医療に携わる者として日本の医療は目覚ましい発展を遂げていますが、医療者も患者さんもとても大切な人の心の何かを忘れてしまっているように思えました。

スブーティ・セアロ師は、国内外で様々な活動をされ病院内においても必要な患者さんに必要な物資が渡るようシステム化されていました。学習センターにも沢山の医療機器がありましたが、型が古かったり、部品が不足しているため渡せないものもあるそうです。

私どもの車いすも現地で開けてみると不具合が出ていた車いすもあり修理いたしました。不具合があれば、すぐに患者さんに渡すこともできないですし、現地のスタッフの負担にもなります。

セアロ師の言われる【手から手へ】最後まで見届ける大切さ奥深さを改めて学びました。見ようによっては、無駄な手間や費用だったりするかもしれません。しかし、頭でわかったつもりになっていることも、現地に行くとその国の現状や現場を身をもって知ることができ次に生かせるでしょう。日本は便利で郵便・荷物は自宅まで届けてくれる当たり前のことが国々の事情により当たり前でないことにも気づかされます。

学習センターには、以前から学習センターの修繕に関わった方など今までスリランカに渡航し
た様々な日本人メンバーの記念写真が飾られています。

今回その写真を眺めた時、今までにない思いが湧き出てきました。その写真は、セアロ師と亜弥迦さんの地道な活動、今までの人とのつながり、それは、個々の人のつながりだけでなく1人1人の努力や行動がつながり今の学習センターがありこれまでの歴史の重み、一人ひとりのつながりを物語っているようでした。

今日こうしてスリランカに来られるのも、今までにCEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンの活動があってお一人お一人の活動があって、今回スリランカへ車いすを届けることができたことに、ただ、ただ、感謝の想いです。

ありがとうございました。