2016年12月29日木曜日

カンボジアのプリンス


平成28年12月28日午前10:55に、カンボジアのシソワス殿下が他界されました。最期はご自身ご意思で自宅療養され、家族に見守られながら往生なさいました。享年80歳。

殿下は、当団体のカンボジア人道支援活動を開始した当初よりの現地協力者であり、カンタレス妃殿下は当団体と現地NGO法人の理事でもある関係です。
当団体がカンボジア支援を開始した当初より、セアロ師と共に農村部や孤児院を訪問され、平成19年に開催した「国際ハートエキスポ石川」では、ご家族で来日参加されるなど、当団体の活動にもご尽力くださいました。

「ミャンマーの岩の上でセアロ師と共に静かに瞑想したい」と長年願っておられましたが、2014年2月にお連れすることが叶い、ミャンマーのチャイティーヨというゴールデンロックで知られる仏教地をセアロ師と共に訪れ、孤児院支援にもご参加頂きました。
日本の着物と日本刀を大切にされ、自分の過去世は日本人だったに違いないと、私たち日本人との関わりをいつも喜んで下さっていました。…思い出をあげれば尽きることはありません。

カンボジア王国の為に生まれ、その生涯をカンボジア王国とシソワス王族の為に捧げられたプリンスに、心よりの感謝とご冥福をお祈り申し上げます。

2016年11月20日日曜日

Jimichi Myanmar Co,.Ltd.(ミャンマー)


Jimichi Myanmar Co,.Ltd.(ミャンマー)

この会社は、当団体の支援活動を通じ、ミャンマーの現地スタッフとして積極的に参加してきた有志により、平成27年11月20日に設立されたミャンマ現地法人(JMC)です。

当団体の理念を引き継ぎ、手から手へ、心から心へ、人と人が直接関わり、地道に育まれる信頼が反映された研究、商品、サービスの提供を目指しています。

現在は、ミャンマーの農産物や天然素材を原料とする食品・加工品の調査研究、ミャンマー・日本製品の輸出入・販売業、通訳・翻訳業、ミャンマー伝統文化・仏教関連の研修コーディネートやコンサルティング、日本語教育事業、そして旅行業など、ミャンマーと日本の架け橋となる事業を幅広く、しかし地道に事業を行っています。

主に、ミャンマーの農村部に仕事や雇用を生み出していくこと、厳しい環境下の人々や地域のために役立つ事業をこまめに行うこと、日本とのつながりを深める事を目的として、出来る事を、これまでの農村の生活と変わらず、但し職業意識をもちながら、やれることは何でも手がけています。

当団体の支援を受け、それをきっかけに自立に向けた努力を重ねる人々や学校・村などの集合体が、更に真の自立を果たせるように、様々な経済活動を通じた援助を継続したり、JMCの社員あるいは新たな事業部として共に活動を行うなど、当団体の非営利人道支援活動と連携した事業を行っています。

2016年8月20日土曜日

拠点移動計画

2006年から、日本での活動の基盤を作っていけるように、と、石川県に拠点を置いて早や10年がたちました。10年前、ご縁あって導かれた北陸の地は、例年以上に大雪の年で、最初にお借りした家では2階までも雪が積もってしまうような状態で生活するという経験をいたしました。


2007年、金沢市で国際ハートエキスポというチャリティーイベントを開催し、それをきっかけに、街中に家を見つけて頂き、そのまま活動拠点を置くことにしました。「なぜ石川なのですか?」…、それこそ協力者のみなさまだけでなく、役所の人にまで聞かれましたが、「ご縁です」としか言えませんでした。

家と言っても、普通に生活が営まれる家庭の家ではなく、1日中、1年中、多くの皆さんが奉仕やボランティア活動に訪れてくださり、また滞在して下さり、国内での多くの事業を行う事が出来ました。当団体に集められる支援物資の管理も、大きな倉庫がある、あの家でなければ難しかったと思います。年次報告会やニュースレター発行、年に数回、多くの人が同行しての海外支援といった流れも、少しずつ基盤が確立され、県外からも多くの皆様のご協力を得て、拠点運営ができたと思います。


今年2016年に入り、カンボジアの活動拠点、DACCの継続について検討をしはじめました。きっかけは、DACCの大家さんが値上げをふっかけてきたこと。その大家さんの建物はすぐに解約しました。もう一つは、ミャンマーに、そろそろ拠点設立の計画を本気で考えたいという気持ちからでした。そうするうちに、つい数か月前になって急に日本の拠点計画に進展し、あれよという間に家が現れ、数日の間に決まってしまいました。これもご縁なのでしょう。急なご報告ですが、この度、石川拠点を移動することになりました。現在、CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンも異動申請を行っているところです。


DACCの経緯を思い起こせば…。設立当初から長らく、ミャンマーに活動拠点を置きたいと願っていたものの、まだまだ当時の情勢ではそれが叶いませんでした。5年前、カンボジアの孤児院支援事業の中止をきっかけに、急展開のうちにカンボジアにDACC拠点ができることになったのです。もう、カンボジア支援は終了しようとしていた矢先でした。これも、なぜ、と聞かれたら、「ご縁」としか表現ができません。

DACCでは、それまでの、訪問による物資配布を中心とした支援から、現地の生活者の視点に近づき、生活を通じた物心両面の向上と自立を支える活動にシフトすることになりました。拠点は研修施設としての役割が大きく、日本人の現地体験学習だけでなく、東南アジア人の中から人々の為に奉仕できる人材育成をゆっくりと進めてこれたように思います。

CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンが設立された頃は、セアロ師は1週間以上同じところに留まっておらず、どこにも「帰る」ということがありませんでした。それはミャンマーのお寺でも同じでした。多くの方が関わられるようになり、やはりご縁により、自然に必要に応じて拠点ができてきたように思います。つくづく、建物が目的ではなく、やっていくうちに必要なものがやってくる、ということなのだと感じます。

ミャンマーの拠点を求めたのも、これまでに石川、カンボジアと借家を利用させて頂きながら、不便と感じていたことが一つの理由だったと思います。物があれば欲にもつながる、ということなのかもしれませんが、お借りした家では限界があると感じてしまい、皆さんのための拠点なのだから、遠慮なく多くの人と物が行き来し、学び、汗を流し、皆が笑顔になれる場であればいいなと願ったのは正直な気持ちでもあります。

また、ミャンマーでは寺院内は修道僧院である以上、修行の場でありそこで一般の外国人が来て何らかの活動をするという事にも限界があります。だれも叱りはしませんが、筋道が違います。どこへ行っても段ボールに囲まれ(笑)、色んな面でそれなりに気を遣いながら歩んできたように思います。

ミャンマーの計画を始めたばかりのところで、急に日本国内が決まり、DACCと石川拠点が一緒に引っ越す先が岡山県に決まりました。しかも、決まった時に気づいたことには、いつも岡山の会等でご協力頂いている、受法寺(観慈さん)様と同じ町内でした。観慈さんは驚きました~とおっしゃっていましたが、こちらも驚きました。

どのような理由で、という本当のところは後になってみなければ分かりません。しかし、すべて、思い、描き、願いつつ歩んだところに、目の前に来る事は「ご縁」のほかなりません。それが、願いと異なり、思わぬ形で現れたかのように見えてもです。

現在は、ミャンマーで展開している農業産業プロジェクトで活躍中のC村から4人の皆さんが、日本に招かれ滞在中です。ずっと日本に一度行って見たい、と言っていた皆さんでしたが、早く夢がかなってよかったですね。だからとて、あちこちウロウロ見て回るでもなく、どこに行っても「何か手伝うことがあるなら」という皆さん。


拠点が改築中であることを伝えると、喜んで来てくれています。今回は当団体の招へいでもなく、観光目的で来日とのことですから、のんびり観光をしたらよいのに、大工さんの手伝いを熱心にされながら、日本のやり方を見て学んでいるようです。拠点の準備に手伝いに来るボランティアの皆さんとも、ある時は真剣に、ある時は大笑いしながら日本滞在を楽しんでいる様子です。

カンボジアもミャンマーも、ご縁は続き必要がある限り活動は地道に続いていくと思います。同時に、この13年間海外の人道支援で培われた力が、日本国内でまた一味違う形となって地道に育っていくことを感じています。

人々が、生きる喜びに満たされますように・・・。

第13期 6月ミャンマー人道支援


事業種: 人道支援事業
事業名: 2016年6月ミャンマー人道支援 
開催日: 2016年6月14日~2016年6月30日
従業者: 4名

 事業内容:
支援・訪問先:
  1. 奉仕センター事業支援
  2. SPT孤児院・小学校支援
  3. エヤワディ州C村農産業事業
主な事業内容:
  • 2月訪問支援に引き続き、ヤンゴン市内の寺院内に、奉仕活動を希望する一般市民(日本人を含む)の宿泊施設を兼ねたセンター計画に向けて現地協力者と打ち合わせや現在の建物の修繕などを行いながら、現地調査を行った。取りかかりとして、土地の確保と整地を行い、敷地内にあったトイレを移設(実質は壊して新規作り直し)、井戸で水源の確保から始めている。農産業事業を開始したC村のプロジェクトメンバーが意欲的にこの計画にも参加してくれており、ほとんど労働を奉仕として担っている状況。最低限、寝場所と食事の提供を行い、完成までの間借りることになった寺院の建物内を整備した。
  • 前回同様、モン州のSPT孤児院より支援要請があり、前回同様、当団体が農業支援を行っている村からの米を買い取り支援し、孤児院に配達してもらった。
農業産業事業のC村が、ヤンゴンの拠点工事等に意欲的に取り組んでくれ、信頼関係も徐々に深まってきている。村の人々は純粋かつ保守的で、軽い気持ちで外部の者と関わりを持つことを好まないように見受けられる。また、貧しくとも支援は不要、というスタンスを崩さず、当団体と協働で若者の明るい未来を築いていく事業を共に行うならば協力したい、ということで、当団体としてはむしろ力強い現地協力者を得た感がある。村の主要なメンバーには、当団体がバックアップをして現地に設立した法人の社員として、当団体と現地法人が協同で行う事業活動に従事してもらい、不特定多数の農村部の人々に還元できる活動につなげていきたい。6月末には、当団体を通じて知り合った日本人協力者の招へいにて、村のメンバー4名が来日することになり、許される範囲で、当団体の国内事業の見学や活動体験、交流会などに出席をしてもらい、当団体の目的や活動への理解を深めてもらいたい。


トイレ移設中の様子 ↑   ↓建築打ち合わせ










収支報告:
事業予算 <レート$ K1=\11>
人道支援事業
奉仕センター事業支援
交通・運搬費用(植樹等)
孤児院/小学校支援
総合農業産業事業
通信費(電話カード)
¥140,782 
¥44,001
¥207,273
¥520,000
\7,945

合計¥920,000

2016年8月19日金曜日

第13期 支援物資に関わる事業


特定非営利活動法人CEALO グローバル・ハーモニー・ジャパン 事業報告書
人道支援事業/主に日本国内で行う人道支援事業に対するボランティア活動
事業/収支報告 
事業種: 人道支援事業関連事業 
      (平成27年度 第13期/27/7/1~28/6/30)
事業名: ① 支援物資回収・保管/発送
対象者: 
①不特定多数の貧困層、②孤児院、学校、病院等
    ③東南アジア拠点地域住民
支援物資回収/発送
事業内容と
事業目的
引き続き、多くの東南アジア発展途上国への配布支援物資が全国から提供され、ミャンマーやカンボジアへの持参にも多くの協力を得ることができた。現地に持ち込んでからも、その時の状況により、配布、現地のマーケットプロジェクトに提供する、保管する、など臨機応変に管理をしなければならない。これまでは海外駐在になれたスタッフが行っていた作業も、ボランティア研修の課題として参加者自らで考え準備をしてもらう等、国内の準備だけではなく、現地での地道な準備にも協力してもらえるようになった。

ミャンマーでは、引き続き、カンボジアのアンテナショップを手本とし、これまでの受益者が、自宅内に店を構え、日本からの物資以外に、独自に観葉植物を育て販売するなど、努力している。

今期は、熊本で大震災が起きたため、急きょ、倉庫内の支援物資や物品、器具や米などを、当日~数日の間に現地に届けることができた。九州にも、これまでに海外支援に参加したボランティアの方が連携・協力し、物資を迅速に届けることができた。






期間通年
主な実施場所物資回収: 日本国内 (主に、活動拠点の倉庫)
配布:カンボジア、ミャンマー、国内(熊本)
従業者総勢約30名のボランティア
支出額倉庫賃料を負担

目的事業運送/保管料
倉庫賃料(ハートスペース内)12360/1か月x12か月(契約変更)\138,320


合計事業費\138,320

第13期 情報提供に関わる事業会計報告


平成27年事業年度(第13期) 情報提供に関わる事業会計報告

事業/収支報告 
事業種: 機関紙発行等による社会奉仕・人道支援に関する情報提供事業 

事業期間:平成27年度 第13期/平成27/07/1~28/06/30)
事業名: ① インターネットウェブサイトによる情報提供 

               ② 賛助会員ニュースレター発行と配布

 事業内容

目的:
当団体の独自の活動指針である「ダイレクトアクション」「心繋がる国際協力」をベースに、事業活動目的、活動内容を国際協力や当団体に関心を持つ人々に分かりやすく伝える。事業会計報告はウェブサイト、会報等を通じ一般公開し、人道支援事業への理解と協力を求める


1)インターネットウェブサイトによる情報提供
http://www.cealo-ngo.org
継続してサイト運営と管理を行い、活動報告をブログで更新する
前期にて複数年契約のため、サーバー、ドメイン管理料などは無し

2)賛助会員ニュースレター発行と配布


平成27年8月発行 賛助会員へ郵送、各種イベント会場等で配布

●1000部A3二つ折りフルカラー仕上げ印刷代、コピー用紙(挟み込み会計報告1200枚)
¥18,170
●発送料
¥11,985
○宛名ステッカー購入
\2,570
〇団体用パンフレット3つ折り
\3,885

事業支出総額 \36,610

2016年2月19日金曜日

第13期 2月ミャンマー人道支援


事業種: 人道支援事業
事業名: 2016年2月ミャンマー人道支援 
開催日: 2016年2月6日~2016年2月17日
従業者: 7名
受益者: (事業内容参照)


 事業内容:

支援・訪問先:
  1. 継続訪問支援村・支援物資~マーケット事業
  2. 奉仕センター事業支援
  3. SPT孤児院・小学校支援
  4. エヤワディ州C村農産業事業
  5. 植樹
主な事業内容:
  • 長年継続支援を行ってきたZ村、KT村、K村に対し、村の貧困層支援と医療支援のための資金援助、及び支援物資の配布を行った。今回は、協力NPO団体等が主催した奉仕研修会の参加者が、研修の一環として当団体の人道支援活動に参加し、物資の持参や仕分けを行った。3か所の村に物資提供を行い、残りの物品は現地マーケット事業に役立ててもらった。今回より新規にエヤワディ州のC村でも希望者が現れ、運営方法について指導も行った。
  • 長年、現地の訪問支援活動を行う際に利用させてもらってきたヤンゴン市内の寺院内に、奉仕活動を希望する一般市民(日本人を含む)の宿泊施設を兼ねたセンターの設立が計画され、参画要請を受けた。まだこれから建設計画を立てていく段階だが、今後、事業に対して出来る限りの資金援助、施設の運営や活用方法の提案等を行い、特に海外からの訪問者が活用できる拠点となるよう、カンボジアのDACC運営協力の経験を踏まえ、提案やアドバイスを行っていきたい。今回は、その前準備段階として、既存の施設の一部を改修し、計画を進める関係者・団体が臨時拠点として活用できるよう備品や設備などの整備を行った。
  • モン州のSPT孤児院より支援要請があり、前回同様、当団体が農業支援を行っている村からの米を買い取り支援し、孤児院に配達してもらった。また、近隣地区にある小学校からも継続支援の要請を受け、ノートや文具等を届けた。
  • 農業産業事業を開始したC村を再び訪問し、プロジェクトの進行状況を確認した。奉仕研修参加者にも同行を促し、現地の状況を直接見てもらうことができた。また、この村の受益者と共にモン州にある当団体が購入協力した空き地にココナツの植樹を行った。引き続き村の人々と信頼関係を深めつつ、必要な生活支援、技術支援を行っていきたい。

農産業プロジェクトの村
植樹



 収支報告:

事業予算 <レート$1=\118.03 K1=\10.4>
人道支援事業
奉仕センター事業支援
交通・運搬費用(植樹等)
孤児院/小学校支援
総合農業産業事業
通信費(電話カード)
植樹・植樹の周辺村
継続訪問支援村
¥285,023 
¥169,805 
¥277,269 
¥244,442
\11,538
\19,231
\230,769

合計¥1,238,077

2016年1月27日水曜日

国際交流事業

1月17日から1週間、ミャンマーから僧侶を含めた3名を日本に招き、交流事業を実施しました。当団体が設立以来、村の支援活動で協力を得てきた村の僧侶2名を日本に迎え、これまでにミャンマーを訪問し、支援活動などに参加してきた日本の皆さんによる親睦会が各地で実施されました。暖冬と言われていたにも関わらず、ミャンマー人の「雪が見たい!」という願いがかなったかのように、一気に寒気が全国を覆い、東京をはじめ行くところ行くところで雪と寒さをいやと言うほど(?!)体験して頂けたかと思います。

東京では、都内や鎌倉の見学にお連れし、府中にて、定例の平和学習を行っているグループを訪れました。約30名の皆さんが訪問者を迎え交流会を行い、翌日はミャンマーのお寺で行われているようなお食事の奉仕会を行い、ミャンマーの僧侶に合わせた歓迎方法で互いの文化理解も深まりました。

東京から石川の事務局に向かい、日々のボランティア活動に拠点を訪れているメンバーを中心に歓迎会が催され、遠くからも参加者が駆けつけてきました。石川といえば温泉!ミャンマーではまず体験することがない温かい温泉を体験して頂き、日本文化を存分に味わっていただけたかと思います。
吹雪の中、6時間かけて車で岡山県に移動し、2007年、2011年の訪問時に交流があり、継続支援をして下さっている日本の寺院を訪れ、仏教国ミャンマーの皆さんが日本の仏教や文化にしっかり触れて頂くよい機会となりました。そのあとは、お隣の広島県福山市にあるハートスペース活動拠点を訪れ、こちらでも中国地方にいるボランティアメンバーが中心になって皆さんをお迎え。夜には劇や歌を披露する歓迎会が催されました。
最後は新幹線で東京に戻り、東京地区で長らくミャンマー支援に関わっているメンバーにより、貿易センターなどの東京見物で1日を過ごしてもらい、成田から出発、帰国となりました。

これまで数回、ミャンマーから日本に招聘する機会はありましたが、チャリティーイベントや、行事などの事業に参加してもらい、日本人の活動の様子を見てもらうことが主でしたが、今回は、ミャンマー現地支援に関わった日本人の皆さんとゆっくり交流する時間を設ける企画にしました。来日が3度目というミャンマー人僧侶も、今回の訪問が一番日本をよく感じられ、色んな所をしっかり見学でき、日本人の皆さんとゆっくり関われて有り難かったとおっしゃっていました。各地でご協力くださった皆様、ありがとうございました!

人道支援活動の人材育成

カンボジアの活動センター、DACC(現地NGO・Hope of Cambodia、シェムリアップ支部)では、通年さまざまな活動が行われています。当団体も、主にミャンマーから拠点を訪れ、短期~長期に滞在研修を行う人達の支援を行うほか、通年の拠点運営、地元住民を対象とした人道支援や奉仕活動の事業を応援してきました。

他の事業活動が短期訪問型であるため、事業期間や場所、対象となる人数や事業費などは、毎回訪問ごとに報告をまとめられますので、ご報告やご紹介もしやすいのですが、DACCの事業はそういう意味では通年、地道に生活を通じた活動が多いため、なかなかご紹介もできていません。

日々の様子は、DACCに常駐して活動をしているグローバルハートスペース(GHS)の活動レポートブログに掲載されています。駐在スタッフの日誌的な記録ではありますが、日々の様子がよく分かります。ご関心のある方はご覧ください。



DACCでは、事業も他団体と共同実施や間接的な協力で行ったり、いわば短期間にイベント的に行われる事業と異なり、事業成果もすぐに見てとれる内容でもないため、ある程度期間が経過してからのご報告となってしまいます。

DACC事業の一番の成果は、長期に日本人と東南アジア人が共同生活をしたり、或いは日本人同士が現地の生活を体感することによって、現地を知り本当に必要な活動を認識することができることでしょう。互いの信頼関係を深め、同じ志と共通認識をもって各地で活動できる仲間が日本やアジアにできていくことの成果は計り知れません。

平成26年7月~今期に入ってからこの半期の間、DACCで実施した事業の中で、CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンが実施、或いはサポートした主な事業をご紹介します。

鉈の使い方も難しい~
8月には、GHS主催の毎年恒例の奉仕体験リトリートが実施され、当団体創設者のガユーナセアロが講師として招かれ、4日間の合宿による研修が行われました。当団体がミャンマーで推進している農業産業プロジェクトの一環として取り組んでいるココナツプロジェクトの担当でもある、ウィンさんが参加者の皆さんにココナツオイルが作られる工程を体験して頂き、村の人達が手作りしている状況を紹介し、事業の説明を行いました。

村でココナツ事業に取り組む村の人達
参加者の若い男性陣がよってたかって作業しても、一つのココナツを割るだけでも最初は30分以上もかかってしまう状況で、みんな汗だくでした。日本では、なんでも商品になったものしか手にすることができず、そのプロセスにどれだけの労働力があるかは感じる事ができません。日本の人たちと、有り難さを感じるだけではなく、世界の経済格差や公平な取引について語り合うよい機会となります。


また、8月の終わりには、ミャンマーの村から3名がDACCを訪れ、反対に私達が日本の皆さんと行っている事業の様子を体験してもらったり、日本人と共同生活をする中で私達の生活習慣を体験してもらったりしました。
電気がなく、材料もそろいにくいミャンマーの農村部で実施可能かどうか、色んな手作り品の実験や研究もDACCで行う大事な事業の一つです。それらも体験してもらうことで、相互理解が深まります。
CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンでは、研修に訪れるミャンマー人の渡航や滞在費をサポートし、技術や生活に関わる指導、必要に応じた日本語指導を行っています。

村では、若い人達の育成を望み、研修実施や体験学習の希望がありますが、常に村の代表から申し出があり本人の希望あって少しずつ受け入れを行います。9月からは、この村から17歳の少年が手をあげ、DACCで頑張っています。

愛称はタッパー(本名の音から)、有司(本名の意味から)と呼ばれ、頑張っています。周りが大人ばかりだったり、同じレベルで勉強する相手がいないので、少々日本語の学習はのんびり気味ですが、現在もDACCで頑張っています。


11月からは、日本を訪れ、国内の事業活動に参加したり、拠点で実施している事業活動を手伝ったり、日本語学習を含めて約2か月間滞在しました。

時期を同じくして、スリランカから現地協力NGOの学生ボランティアとしても活躍中で、DACCにも3カ月研修滞在の経験があるサジーニさんも日本を訪れることになり、一緒に福山のハートスペースで日本人と共に体験学習を行っていました。
日本語のレベルは、サジーニは独学で日本語を学んで2年、母国スリランカでは学校にも通っており、日本語能力試験にもチャレンジ中とあって、タッパー君は全く追いつきませんが、周りが日本人だけだった環境よりもよい刺激になっていたようです。

今では、独学で日本語能力試験1級も合格し、事業担当を担い、カンボジア、ミャンマー、日本でも活躍中のウィンさんも、振り返れば17歳のころから頑張ってきての今があります。こうした若者の芽はいつどこでどんな風に咲いてくるのかは分かりませんが、次の世代に学習の機会を提供し、知恵を伝え継承していくことを引き続き行っていきたいと思います。